「出禁をくらったよ〜」「あいあい!!」

出禁(できん)とは?出入り禁止の事である。

それは私の親しい知人に、最近起きた事だった。

知人をKと呼ぼう。

私はKから話を聞いただけである。

Kは仕事の後、ある飲食店へ向かった。

開店前である事は承知していたので1時間待った。

そして開店時間が来てKは店内に入り席に腰かけた。

すると、以前 少しばかり会話に花を咲かせた

その店の店長がやって来たという。

「あんたがFacebookにうちの店の事を書くと客が来なくなる。もううちには来ないでくれ」

そう言われ、Kはすぐに店を出た。

そして別の飲食店で食事をとりましたとさ。

…ハッスル マッスル。

そのような事は初めての経験で、Kは酷く驚いたという。

さてさて さてさて…

まずKはネットで店の悪口を書く事はない。

色々な飲食店の感想は書いたりするが、悪意を持って文章にしてネットにアップするような事はしない。

性格的にも出来るタイプではない。

例えマズイ物でもマズイとは書かない。

とはいっても、そのただの感想を快く思わなかった人が少なくとも1人はいるのだった。

Kはその店の名前をふせた上で謝罪の文章をアップし、その店について書いた今までの文章を削除した。

……出禁にまでする必要があるのだろうか。

「ネットにうちの店の事はもう書かないで欲しい」

そう言えば良い事なのでは?

なぜならば、もしそう言われた側が怒って

「〇〇にある〇〇という店でこのような扱いを受けた」と

FacebookでもTwitterでもアップしたら、それこそ店の損害になるだろう。

しかしKはそのような事はしなかった。

けれど心中穏やかという訳でもなく、その経緯と(自分にはそのつもりはなかったが、不快感を与えた事への謝罪)を文章にしてアップしたのだ。

コメント欄にはKを励まし、慰めるコメントが並んだ。

Kはそのようなコメントを貰える人間である。

それは今までの積み重ねから得た、人徳とも呼べる物であろう…。

そこへ

「オイオイ随分、主観のみで話してるな。

コメントも主観ばっかりじゃん。

その店長の気持ちも考えろよ」

というようなコメントが来たので……。

主観ではない、という事は客観的に…という事であろうが。

客観的に見ても私は

「出禁はやりすぎでは?」

(そしてリスクの高い対応では?)

と思うし

「主観でばかり話しをしている」という意見も、アナタの主観ですし…と思う。

私の父親の実家は、自営業の客商売だった。

私の実家も客商売である。

昔、祖父母の営む店には奇妙な客もいた。

いつも店が閉まってから、アイスを買いに来る人。

店の商品を会計前に食べる人。

私は子どもながらに(変な人だ)と思い、祖父母へ

「あのお客さんには、もう来ないで下さいって言えば?」

とも言った事もあるが…

ついぞ誰かを拒否する事は無かった。

お客様は神様じゃない。

神様だとしても祟り神かもしれない。

その店長の判断は自由だ。

けれど…もっと他に、やり方や言い方はなかったのかと

とても

とても

とても

とても 思う。